本日、羽田空港を離陸したニューヨーク行きの日本航空(JAL)006便(ボーイング777)が、左エンジンから火が出て、羽田空港に緊急着陸したというニュースがありましたね。
当初は、バードストライク(鳥がエンジンに吸い込まれた)と言われていましたが、エンジンが破損していたものの、バードストライクの痕跡はなかったとのことがわかり、まだ詳しい原因はわかっていないということです。
それにしても、最近、日本の飛行機のトラブルのニュースが多いですよね。
8月12日にも、全日空(ANA)37便が、羽田空港を離陸直後に、機内に高圧の空気を送るダクトが破損して、羽田空港に引き返したというニュースがありましたが、その時は酸素マスクが客室に降りてきて、かなりのパニックになったということでした。
私は、飛行機に乗っていると、必ず『今日は落ちないかな?落ちたらどうしよう』と頭によぎってしまうのですが、そういう人はたくさんいるのではないでしょうか?
実際のところ、飛行機事故はどれくらいの確率で起こるのでしょうか?そして、なぜ最近こんなに日本の飛行機のトラブルが頻発しているのでしょうか?
飛行機事故の確率は高い?低い?
飛行機は、なんだかんだで、非常に安全な乗り物と言われています。
全世界で2016年に航空事故での死亡者は284人となっています。
そして、2000年代に入ってから、航空機の死亡事故のほとんどが、アフリカ、東南アジア、中東、中南米、インドなどの開発途上国ばかりで、先進国の大手航空機が墜落して死亡したというニュースは、ほとんどありません。(2000年のエールフランス航空、2001年のアメリカン航空のみ)
2014年のマレーシア航空(機長の自殺?)、2015年のドイツ格安航空会社ジャーマンウィングス(副操縦士の自殺)があまりにインパクトが強いので、『飛行機=こわい』というイメージがあまりにも強くなっているのかもしれませんが、先進国の大手航空会社を選んで乗っていれば、落ちる確率はほとんどゼロと言っても良いのかもしれません。
アメリカの国家安全運輸委員会の調査によると、全世界の航空会社で、乗った飛行機が墜落する確率は10万分の1ということです。
そして、アメリカの航空会社の場合だと、300万分の1まで確率が下がるということです。
ちなみに、
年末ジャンボの1等に当たる確率・・・1000万分の1
雷に当たって死ぬ確率・・・1000万分の1
交通事故で亡くなる確率・・・1万分の1
ということで、飛行機事故と比べて、交通事故で亡くなる確率が圧倒的に高いということがよくわかります。
飛行機事故で亡くなる確率が、宝くじで1等が当選する確率よりも3倍ほど高いというのは、ちょっと怖い気もしますが・・・、逆にいうと、みんな『宝くじ1等に当たってほしい』と期待しているということなのでしょうね。
やっぱり飛行機という乗り物が、
『もし墜落しても自分の力では逃げられない』
という無力感をみんな恐怖に感じる一番のポイントなのではないかと思われます。
最近の日本の飛行機トラブルの頻発の理由は?
現時点で、今回の日本航空のトラブル原因がまだ解明されていないので何とも言えないのですが、日本の航空会社も、死亡事故が32年間起こっていないので、逆にいうと、このまま永遠に死亡事故が起こらないのか不安にもなります。
もちろん、開発途上国の航空会社に比べると、安全性のレベルはまったく違いますが、どんな優良企業であっても『まさか』の事態が起こり得るものです。
今回、たまたま8月に全日空、9月に日本航空が羽田空港に引き返すほどのトラブルが起こりましたが、おそらく、連続したのは偶然のことなんだろうと思います。
ただ、日本の航空業界に、何かのひずみが起こってきている可能性もあり、これを機会に、もう一度、日本の航空業界は安全性を再度見直す良い機会なのかもしれません。
航空機のトラブルや事故は、ニュースで大きく取り上げられるので、お客様の不安は大きくなるものです。
是非、真相解明をして、お客様への安心感を与えてほしいものですね。